「嵐」活動休止と消費者教育 ー自己決定・意思表示・批判的思考ー

みなさんご存知かと思いますが、アイドルグループ「嵐」が、突然、活動休止を発表しました。

1月27日の会見で、マイダーリン大野智くん(38)は、こう言いました。

「何事にも縛られず自由な生活がしたい」。

活動休止の大きな理由は、智(ここは大野くんではなく智と呼ばせて下さい)だと分かった時、大きな衝撃を受けました。

高校を入学して3日で退学して以来、ずっとJohnny’sのアイドルとして生きてきた智。

自分で選んだ道とはいえ、どれだけ不自由な生活をしているのだろうと改めて思いました。

とはいえ、ただのアイドルではなく国民的アイドルと呼ばれるグループ、それもリーダーの智。

「嵐」をやめたいとよく言えたなあと、その肝魂の大きさに驚きました。

記者から、活動休止というは無責任ではないかという質問がありました。

いじわるだなあと思いながらも、国民的アイドルであればこういう声もあるよなあというのが、私の正直な気持ちでした。

これに答えたのが、櫻井翔くん(37)。

「無責任かというご指摘に関しましては、我々からの誠意は2年近くかけて感謝の思いを伝えていく期間を設定した。これは我々の誠意です。それが届くように、これからもたくさんの言葉をお伝えし、たくさんのパフォーマンスを見てもらい、それをもって判断していただくことかと」。

なんという対応力。

ちょっと口を尖らせながらも誠実かつ冷静に答える様は、実にみごとでありました。

また、二宮和也くん(35)は、「もし、リーダーが悪者に見えるのであれば、それは我々の力不足です」と続けました。

これまたなんというサポート力。

 

会見では、2年前に智から嵐をやめたいとメンバー4人に打ち明け、それから何度も何度も話し合いを重ねようやく活動休止をいう結論を出したということ、そこから1年をかけて活動休止の発表への準備をしたことも語られました。

智の決意を聞いてひっくり返ったという相葉雅紀くん(36)、智の考えを察していたという松本潤くん(35)。

メンバーひとりひとりの価値観の違いを認め合い、全員が納得できるまで話し合う。

「嵐」って、「おとな」なひとたちの集まりなんだなあと感じるとともに、「嵐」のファンであることを誇らしく思います。

 

で、気づきました。

これ、私たち「お金の学校くまもと」がいつも話してることと同じ!

そう、「人生いろいろやりくりゲーム」の中で話してることです。

消費者教育の根幹は、自己決定・意思表示・批判的思考です。

自分で決めて、それを表す。

智は、これができています。

そして、翔ちゃんとニノ。

客観的に記者の質問を分析して適切に応える。まさに批判的思考。

これが、自立したおとなの行動というものではないでしょうか。

相葉ちゃんも潤くんも、智やほかのメンバーの価値観の違いを受け入れています。

そして、ひとつの結論にたどり着く。

「嵐」の会見は、消費者教育そのものでありました。

会見の録画使って授業やりたいなあ♪♪♪♪♪

2019年 6月 会報 第35号より